熊本県山都町IV

森づくりで、豊かな生態系を育む“有機の里の棚田”を守ろう!

日本の有機農業発祥の地といわれる熊本県山都町(やまとちょう)。
森が育む美しい棚田は、そこに棲む多様な生物と人びとの命をつなげます。

山都町について

日本の有機農業の発祥の地といわれる熊本県山都町は、九州の真ん中に位置することから「九州のへそ」とも呼ばれ、日本百名山の一つ、阿蘇山を形成する南外輪山を抱き、南側は九州山地に接しています。 火山活動により生まれた豊かな地形と清らかな水は、絶景”蘇陽峡(そようきょう)”や名勝”五老ケ滝(ごろうがたき)”など多くの景勝地をつくり、美しい自然を育みました。

町のシンボルである通潤橋は、谷が深すぎて水を引くことができなかった白糸台地に水を送るため江戸時代に架けられ、2023年には国宝に指定されました。通潤橋から運ばれてくる川の水は白糸台地一帯の棚田を潤し、有機農業の発展に寄与すると共に、豊かな生態系を育んでいます。その価値は「通潤用水と白糸台地の棚田景観」として文化庁・重要文化的景観としても選定を受けています。

また、有機農業を核とした、地球と人と命との有機的な繋がりと美しい景観とを次世代へ継承し、将来にわたって豊かな自然を守ろうとする持続可能な町の取組は、国から【自治体SDGsモデル事業】に選定されています。


森が育む棚田の保全とそこに棲む多様な生物を守る里山再生

更に、「Present Tree in くまもと山都」第1・第3協定エリアは、生物多様性を保全する取り組みが評価され、2023年10月には環境省より「自然共生サイト(※)」に認定されました。

第4協定エリアとなる今回の協定林は、その自然共生サイトの北側に位置しています。高齢化・過疎化によって耕作放棄地と化してしまった場所に、地元植生の広葉樹を植えることで、元々そこに在った森の姿に戻し、棚田の景観と多様な生物たちを守ります。

山都町が脈々と受け継いできた棚田とその周辺環境が、100年後まで豊かな生物たちと共に存続し続けるため、苗木の里親と町民との交流イベントを継続的に開催することより、植樹や育樹の作業を通して、町民と都市部市民との絆を育み、山都町の振興にも寄与していきたいと願っています。

(※)「自然共生サイト」とは…「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を国が認定する区域のことです。認定区域は、保護地域との重複を除き、「OECM」として国際データベースに登録されます。

プロジェクト概要

目的:
多様な生き物を守る里山再生
協定期間:
2024年3月22日~ 2035年3月21日
所在地:
熊本県山都町犬飼
管理者:
緑川森林組合
地積:
1.19ha
樹種:
アカガシ、シラカシ、タブノキ、ヤマザクラなど
  • 美しい棚田の風景
  • 無農薬・有機栽培でつくられる茶畑
  • 国宝に指定されている町のシンボル・通潤橋
  • 五老ヶ滝。滝壺近くまで行くことができます
  • 歴史あるパワースポット・弊立神宮
  • 山都町の特産品であるお茶
  • 通潤酒造内のカフェ「寛政蔵」では、地産の食材を使ったランチがいただけます(土日祝のみ)
  • いちご農家「なかはた農園」。いちご狩りもできます
  • アイスと焼き菓子のお店「ARBOL ICECREAM」。コーヒーも絶品
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